候補1 重鎮妖怪たちの会合

俺の名はキャブ。バイクに取り憑く妖怪だ。
有る日、ニャンニャン師匠の居酒屋招き猫に赴くと、
こんな張り紙がしてあった。
N
本日は出張のため臨時休業
そうか!今日は年に一度の、
重鎮妖怪のみが集まる会合の日!
今夜は自宅で一杯やるか・・・
B
ほらぁ木の柄!
早くしなよ!
K
だってぇ紅五姉さん・・・
あたしみたいな
弱っちい妖怪が
行くところじゃないですよぉ。
B
何言ってるんだい!
エリリン姐さんがお前のこと、
気にかけているんだよ!
知識豊富な「生き字引」ってね!
あんたを連れていかなかったら、
アタシがエリリン姐さんに
叱られちまうよぉ。
K
はぁい。わかりましたぁ。
緊張するな〜
その頃、会合の会場では・・・
Y
こんばんはエリリン姐さん!
ヤスバルにございます!
E
おお。早かったな。
苦しゅうないぞ、近う寄れ。
Y
私のような若輩者を
お呼びいただき、
身に余る光栄!
今後ともごひいきに!
O
ちょっとまったぁー!
Y
む!おまえは!
E
おお。踊鬼(ようき)か。
今年は少し遅かったのぉw
O
4年連続一番乗りを
逃すとは・・・
くっ!・・・
踊鬼、一生の不覚!
E
はっはっはっw
そんなところに
こだわるのは、
いかにも踊鬼らしいのぉw
Y
おそれいります、踊鬼殿!
O
ふっふっふっ・・・
やるな!ヤスバル!
N
ふうー!やっとついたか!
相変わらず変な小競り合いを
しとるのぉ!
若い者たちよ!
E
おお。
ニャンだるまではないか。
N
誰がニャンだるまじゃ!
相変わらずじゃな、
エリリン!
E
まぁだそのブチャイクな
招き猫姿で居るのかぁ?
N
ふん!わしの真の姿を見たものは、
既にこの世におらんわい!
エリリン、お前を除いてな!
ニャン師匠は、すべての力を発揮せざるを
得ないとき、真の姿をお見せになるのだ!
この事実を知るものは少ない。
N
あとは、紅五だけか。
E
いや、今日は、
もう一人呼んでおる。
木の柄という娘じゃ。
N
ほお!どういう風の吹き回しじゃ?
E
なんでも、生き字引と、
名の高い娘だそうじゃないか。
今日は、面白い話を
聞かせてもらおうと思うてのぉ。
Y
なんと!
それは楽しみですなぁ!
O
ふっ・・・w
この私を、満足させることが
できるかな?
面白い!受けて立とう!
N
踊鬼!またお前の悪い癖がw
いちいち勝負にするんじゃないw
O
ニャン様w
これは一本取られましたなw
Y
・・・踊鬼殿は、あれだな?
「めんどくさい」な?
O
なっ!なにぃ!
今ここで勝負するか
ヤスバル殿!
そうだな・・・
野菜だけのしりとり! はどうだ!
Y
wやっぱりめんどくさいひとだw
B
おやおや、
にぎやかですねぇ★
E
おお!紅五!
待ちわびておったぞ!
ほお、そちらの娘が
木の柄と申すか?
k
・・・はいぃ・・・
初めてお目にかかりますぅ。
木の柄と申します(汗)
E
固くならずとも良い!
さあさあ、ちこう寄れ!
皆もゆっくりしておくれ。
B
ほら、木の柄!
エリリン姐さんは頼りになる、
お優しいお方だから!
k
はい・・・
ありがとうございますぅ・・・
E
皆、揃ったな!
今宵も遠いところご苦労だった!
さて、早速だが、まず木の柄殿の
面白い話を聞こうではないか!
B
エリリン姐さん、
ありがとうございます!
では早速!
ほら、木の柄!
K
はぁ・・・
では、何のお話をすれば・・・
E
固くならずとも良いぞ。
お主がいま一番気になっている
話題はどうじゃ?
B
げっ!
え、エリリン姐さん!
それはちょっと(汗)
N
なんじゃ、どうしたのじゃ紅五?
O
楽しみじゃ!
聞かせてもらおう!
Y
私も、
聞きとうございます!
K
キラーン!それではっ!
地球は本当に丸いのか!
について!
B
あちゃー(汗)
K
皆様はいかがお考えですか!
地球は本当に丸いのか!
宇宙というのは実在するものなのか!
私は、宇宙に行ったことがないので
信用できないのであります!
果たして人類は本当に月に到達したのか!
山は死ぬのですか!
風はどうですか!
故郷もみんな!
い、い、いびぴーーーーおおおお!
・・・この後、木の柄の、いま、一番気になる話題は
エンドレスで語られ、
年に一度の「妖怪重鎮の会合」は
他の誰一人、発言することはなかった、らしい・・・
ただ一人、エリリン姐さんは最後まで目を輝かせ、
聞きっていたそうだ。
そして、木の柄は、
エリリン姐さんに認められるという
快挙を成し遂げた!
やるな!木の柄www

